「歴史的惨敗」にもかかわらず、安倍晋三首相が続投を選択したことで、政界は波乱含みの展開となる。国会は当面、衆院は与党が3分の2以上の議席を維持する一方、参院では野党が多数を占めるという「ねじれ現象」が続く。自民党では党内融和を求める声が高まっているが、首相自身はむしろ「純化路線」を目指しているきらいがある。次期衆院選をにらんで、さまざまな「ねじれ」が顕著となれば、政界再編へと突き進む可能性もある。
自民党は30日午前の役員会で、首相の続投を了承した。首相は同日午後、公明党の太田昭宏代表と会談し、連立政権の継続を確認する。
自民党役員会では、参院の構成を決める臨時国会を8月7日から4日間開くことで野党側と調整することも決めた。青木幹雄参院議員会長は、民主党からの参院議長選出を容認する考えを示した。今後、参院の国会運営は野党ペースとなることは確実だ。
首相はまず、党役員人事と内閣改造に踏み切り、体制の立て直しを図る構えだ。首相周辺は、人事は8月下旬との見通しを示しているが、党内からは「人事をすぐに一新しないと(内閣)支持率は10%を切る」(舛添要一参院政審会長)との声も上がっている。
首相がどのような基本方針で人事に臨むかも重要だ。党内のベテラン議員は「挙党態勢でみんなが力をあわせて自民党を再建する。そして衆院選に備えることが一番大事だ」(古賀誠元幹事長)などと、異口同音に「党内融和」を求めている。
これに対し首相は「新しい国づくりに向けて一丸となれる体制を考えないといけない」と強調した。「新しい国づくり」とは、首相が唱え続ける「戦後レジームからの脱却」に他ならず、具体的には憲法改正、教育再生、公務員制度改革などを指す。いずれも党内に異論が残るテーマで、首相と党との衝突も予想される。
野党各党は勢いづいている。多数を占めた参院で参院議長のポストを獲得→国会運営で主導権を握る→早期の解散・総選挙に持ち込み、政権交代というのが基本戦略だ。
民主党の鳩山由紀夫幹事長は同日午前、都内の自宅前で記者団に対し、「国民は(参院選で)安倍政権を信任していないというメッセージを届けた。早い時期に政権交代をさせないといけない」と強調した。
政界再編を視野に入れる声も出始めた。同党の渡部恒三最高顧問は民放テレビ番組で「自民党の人が『国民のために民主党に来たい』と言うのを断る理由はない」と述べ、民主党主導の政界再編の可能性に言及。国民新党の亀井静香代表代行も「参院で野党が提出する法案に賛成する自民党の人と、そうでない人が、次の衆院選で分かれる可能性がある」と、自民党分裂もありえるとの見方を示した。
(2007/07/30 Sankei.Web)
小泉さん復活しないかなぁ。